インボイス制度の解説2回目は消費税計算方法の変更についてです。
個人的には、インボイス制度の導入の狙いは、「益税」にメスを入れるためだと思っています。

1 現行の消費税の計算方法

売上とともに「預かった消費税」から、仕入や販管費などと合わせて「支払った消費税」を控除した残額をA~C社が納税することで、最終消費者が負担した30円が国の税収となります。

2 益税が発生する仕組み

免税事業者であるB社は、消費税を上乗せして販売した場合でも消費税の納税義務が生じません。

そのため国としては最終消費者が負担した30円を税収として回収できず、差額の5円分はB社の手元に残ってしまうことで「益税」が発生するのです。

3 インボイス制度導入後の計算方法

C社が免税事業者であるB社に対して支払った消費税15円分については、C社の納税額から控除できず、それによってC社の税負担が増加することとなります。

実際には経過措置によって、免税事業者に対して支払う消費税は段階的に控除割合が減少しますが、C社としては税負担を減らすために、免税事業者であるB社よりも他の課税事業者から仕入れることを選択する可能性が高いと言えるでしょう。

このようにインボイス制度後は免税事業者との取引を避ける傾向が強まるため、免税事業者は自ら課税事業者を選択することも検討しなければなりません。

現在免税事業者の方は、課税事業者を選択すべきかどうか、取引先の意向も踏まえ、慎重に判断された方がいいでしょう。